鉛バッテリー の特性

現在流通している 二次電池の中で 最もコストの安いのが鉛電極を使用した古くからある二次電池である。

普通に自動車用のバッテリーに使われている物であるが 自動車用は一時的に大電流を流し、
その後はいつも充電しながら使う用途に 適すような仕様となっている。
 エンジン始動用なので クランキングバッテリー とも呼ばれている。

これに対し 電気を貯めるて使う用途は 電気自動車 船 フォークリフト 等で 
一旦充電してから 電池の容量が無くなるまで利用する物で 
サイクルバッテリー 又は 自動車用が浅い充電用途 対し ディープサイクル(深充電)バッテリーとも呼ばれている。

一部の誤解があるようで ディープサイクルバッテリーは高級なバッテリーと思い込まれている節があり、高級なのではなく用途が違うのである。(充電の仕方も違うので 特に注意)

値段はホームセンターで1980円で自動車用40AH程度が見受けられ 自動車用 = 安い と思われているようである。
しかし ここでも対象にした105AHのディープサイクルバッテリーも 最安値を探すと 
日本円で8000円程度で小売りされているものであり 容量と販売数量から比較すれば
 決して高価とは言えないのである。
(安い自動車用のバッテリでも放電率を小さくすればサイクルバッテリーとして使うことは可能だが 
 バッテリーを倍以上使わなければならなくなる)

比較的安価なニッカド(ニッケル水素)二次電池と 容量価格比(小売り)を見てみると 
NiMH単三高容量 2000mAH/1.2Vが500円程度(Nicdだともっと悪くなる) 
鉛バッテリ105Ah/12Vを10000円とすると Wあたりの単価は NiMHは200円 鉛は8円と 
容量価格費は25倍も違うことになる。
 そして Nicdはメモリー効果と言う厄介な特性をもっているため 
一旦電気を使い切ってから充電しないと 容量が段々と減少していくのである
(何回か適性充電をすれば回復するが) 鉛バッテリーはこのようなことが無く 
使ってはすぐ充電した方が長持ちすのである
(空っぽになるまで使い切ってはディープサイクルバッテリーも寿命が極端に短くなってしまうが)


電池の 容量表示の内容
   AH(アンペア時) 一時間で放電した時の電気の量
       これには電池により 5時間率などと 時間により容量に変化があり 
       一般に少しの電流を長時間かけて使ったほうが容量も多くなり 寿命も長くなる。

充電する時も同様に 1C とか 0.1C 表示され Cは容量に対する電流の大きさを示している。
      0.1C AHの電流の1/10以下が 適性で それ以上は急速充電となり 寿命を短縮することになる。
(特に メンテナンスフリーのバッテリーは 急速充電できないので 要注意)

寿命 は 一般に 定格容量25℃の時の表示容量の80%で寿命としているようであるが
自動車の場合このレベルで セルモーターが回りにくくなり 交換することとなるが 
蓄電池としての性能はまだまだ残っている。

鉛サイクルバッテリーの特徴
 1 鉛が電極なので 重い
 2 電解液が蒸発するので 保水しなければならない(メンテナンスフリーも増えてきているが)
 3 温度により容量が変る(低温で減少し、高温で増加する)
 4 Nicdほどではないが 自己放電する(低温では少なく、高温では増加する)
 5 寿命がある(多くはサルフェーションで 種類によって再生できる場合がある)
 6 充電 放電の特性 及び 温度 により 寿命が変ってくる
 7 容量コストは一番安い(今の所 たぶん近い将来も)
 8 廃バッテリーはリサイクルされている(出来る ではなく されているのである)
 9 再生バッテリーとして リユースもされている
 10 最近環境問題で 鉛が敬遠されているので 鉛バッテリを多く利用することは環境に良い?


電力の蓄電を低コストで行う為には その寿命が一番の問題となる
これに 一番関与するのが 放電深度と充放電電流である。
 放電深度とは 蓄電容量の何%まで放電(使うか)で 寿命に大きく影響する。
ここで想定したものでも 100%使い切ると 数十回のサイクルで寿命となるので その経済的放電深度を50%とし1000サイクル程度で50%以上の容量となることを想定している。1000サイクルを超えても未だ蓄電する能力は残存するので続けて利用することは可能である。本件では 1日に8時間充電 14時間放電で 1サイクルとなる。
(あるメーカーでは 70%放電深度にて3000サイクル利用可能なものまである)


ここで 本件では 1日に8時間充電 14時間放電で 1サイクルとなり 設備寿命は1000/365日で約3年
充電電流は 50%放電の8時間充電で 0.0625C と 非常にやさしい充電電流
放電電流は さらに 50%の14時間放電 で 0.035C と やさしい放電で 
時折10倍程度の電流が流れて大きな問題は無い。
環境温度は 30−40℃で 35℃ぐらいから寿命が短くなるようであるが 電池容量は定格25℃に対し10%上昇する。
自己放電も温度と共に多くなるが問題になる大きさではない。

その他 電池も種類が多く存在し、個々の特性もあるので ここより先は調査されたい。