大規模 ミラーアレイ 集光型太陽発電 実用化の検証 (2001/9/17 発電量 コスト訂正)


1 反射膜
反射膜は透明膜と反射膜の気密と形状が保たれれば良いので 安価には 透明ビニール膜 + 透明ビニール膜にアルミ箔張り合わせ程度で可能。
 玩具のビニール玩具程度のコストで製作可能であり 補修も可能。

2 発電機
集光率20-50程度で 高効率集光型太陽電池を利用 (普及品で20%程度の効率が見込める :集光度が高いほど効率がよくなるらしい)
 コスト的に可能であれば熱電子管などによるハイブリット化で さらに効率を上げることが可能で、合わせて熱サイクルとの併用も可能である。

3 追尾装置
 基本的構造は ワイヤーとそれを駆動するアーム、簡易サーボモーター及び制御装置で、日時及び発電量のフィードバックにて追尾角を制御する。
時間応答も速くする必要も無く精度もそれほど必要とされないので 安価に製作可能で サーボ系2軸で復列の制御が可能でトータルコストは相当安価になる。

4 メンテナンス
構造は 非常に簡単であるため メンテナンスは容易で、定期的にミラーの透過面の掃除、充填空気の圧力チェック 補充で良い。
また 悪天候が予想される場合は ミラーの空気を抜き ミラー部の収納も可能である。

5 設置
設置場所は 特に選ばないため どこにでも設置でき、既存建造物の強度も必要としない。
例として  ビル屋上または 側面  建て屋間  鉄塔側面 屋根 庭 橋梁側面及び上面 等 ワイヤーで吊り渡し 吊り下げ 出来ればどこでも容易に設置できる。
また ミラー自身が非常に軽く もし落下するような自己がおきても 2次災害の恐れがないし 被害コストも少ない。

以上を踏まえて 性能諸源 を設定して見る(定格1MW 発電設備)

直径5mのミラーで構成するとして 発電量 19.5m2 * 1kw * 0.2%=3.9Kw よって 256個のミラーとなる
構成を 一列の16個 *16列 で 列当たり1サーボ系にて追尾とする
設置面積は 5*1.5*16+5=125M (縦横) 程度となる 縦型設置を考えると 125m * 15m 程度で 高さ 125M

集光型太陽電池 効率20% (総合電力効率 90%) のみでの発電とすると 
(年間平均日射量は 最適角において 1500kwh/m2 ) NEDO資料より(at 東京) より再計算 19.5*256*1500*0.2*0.9=1347840k
※ 日射量のうち 散乱光は集光できないため 総放射量中の散乱光の割合…晴れた日の正午で10〜30% 1日当たり平均日照時間:3.84h/day となる
日照率より計算すると  3.84h/day *直接光80%*1kw/h*365日*変換効率20%*総合効率90%=201.8kwh/m2 年
 よって 201.8*256=513668kwh/年   1347840kwの38%までしか 発電に効率よく寄与できない(この理由で日本で集光型が無いわけか?)

コスト予想 (単位 万円 で ある程度の量産効果を見込む)
1 反射鏡         集光率 100倍  5/個 *256              1280
2 追尾装置        25/列           *16                400
3 集光型太陽電池   12/ユニット (空冷ヒートシンク)*256             3072
4 インバーター等電源装置  一式                          500
5 設置費         2人工/列 (@3)                      96
                     
            設備コスト  合計                          5348

※ 3 集光型太陽電池について
”具体的な価格は調べがつかなかったが 普通の太陽電池の5-10倍のコストで有るらしい(集光しない時の) 普及品が2.5$/watt (電池単体)なので
(効率は 50-100倍集光程度にて最高値(1-300倍が普及品)を示すらしく 近い将来 40%の効率を達成可能と言われている。参考 )
 集光率50倍にて 2.5/50*10=0.5$/watt となる 4kw分で 0.5*120*4000=24万/5mユニット <少々高くつくので 
 集光率100倍にて 2.5/100*10=0.25$/watt となる 4kw分で 0.25*120*4000=12万/5mユニット 

操業コスト
1 補修費     10/月                                  120
2 人件費    平均 1人                                 500

3 耐用年数年償却
膜体及び気球   5年                                    256/年
機械     15年                                       60/年
太陽電池       15年                                  200/年

年間コスト    合計                                    1136/年

kw当たりのコストは1256万円 /1347840kw/Y    9.3円/kw  1256/ 513668=24.5円/kw   
売電価格 が 火力並六円/kwh としても 1MW設備あたり809万円 で純利益 -327万円/年 で 人件費が出ない 計算となる。
ただ  現在の 9円 で見積もると 1213万-1136万=77万/年利益  で 採算ベースを取ることが可能となる

(管理コストが 半分を占めているので 巡回及び緊急時対応にすれば 更にコストは下げれる余地は有る)

工場など明きスペースまたは屋上に設置して 自家消費すれば 15円/kwにて購入していれば 年間900万程度のコスト削減とり 6年足らずで償却できる
 工場などでの昼間の消費電力の多いときに補助されるので 電力システムの負荷も軽減出来る。

結論

この方法は 現状の技術で十分に可能で 技術的 コスト的障壁はなく すぐにでも実現可能であり、コストパフォーマンスも非常に優れている。
また 少々技術課題はあるが 発電効率、集光率を上げることで 1.5倍程度には上げる可能性があるので 6  16円台の発電コストも実現可能である。
   ※管理人件費を除けば 年間コストは636万円/年 で 発電コストは4.7  12.4円/kwh まで下がる
(工場内設置の場合 特別の管理人件費は不要とすれば (15-12.4)*513668 で 133万のコスト削減が可能である 手間を考慮すれば 収支トントンか?)

 コスト的に 現状の技術の組合せで 6円/kw以下 は 他のシステムでは 実現不可能であると考えられる
(自家消費電力とすれば 初期段階で コストが倍かかっても 十分に採算が取れ、風力発電所の明きスペースも利用可能である)

経済的メリットを得る事のできる設備にするには(2001/8/17追加)
集光率を200倍程度  変換効率を25% として管理人件費1/5とすれば

発電量  日照率より計算すると  3.84h/day *直接光80%*1kw/h*365日*変換効率25%*総合効率90%=252kwh/m2 年
 よって 252*256=64152kwh/年
1 反射鏡         集光率 200倍  5/個 *256              1280
2 追尾装置        25/列           *16                400
3 集光型太陽電池   12/ユニット (空冷ヒートシンク)*256          1536
4 インバーター等電源装置  一式                          500
5 設置費         2人工/列 (@3)                      96
                     
            設備コスト  合計                          3812
操業コスト
1 補修費     10/月                                  120
2 人件費    平均 0.2人  (掃除 見まわり程度)                100

3 耐用年数年償却
膜体及び気球   5年                                    256/年
機械     15年                                       60/年
太陽電池       15年                                  102/年

年間コスト    合計                                    638/年

キロワット当たりのコスト  638/64512=9.9円/kwh  なんとか現在の売電価格と同等が可能?
(フラットパネル方式で 1000円/w 耐用年数20年 の電池だけのキロワット当たりのコストは 1000円/w ÷20年 50円/kwhとなり 約1/5のコストは実現できる)
また 電池の相対コストが安いので 数年の内に 高効率太陽電池が一般化すれば 電池部のみ交換する事も可能である。
(集光型 太陽電池はパネル型に比べ材料の使用量が少ないため 量産化による コスト低下は急速になる点がある)