最大電力点スイッチング回路 (MPPS) 昇圧コンバーター        特許第5419252号

写真は超小型MPPS(最大電力点スイッチング コンバーター)
※トラッキング制御の不要なMPPT同等回路。 原理(2010/3/24)


太陽電池からバッテリーの間にMPPSを組み込むと、太陽電池の出力電力が増大し、太陽電池を小さくすることが出来ます。
通常小型機器に搭載されている太陽電池は有る程度の曇りでも有る程度の充電が出来るように出力電圧を高く設定してあり、
また太陽電池の定格出力は太陽光が一番よく当たる状態の時に、一番電力が大きくなる電圧で作動させて初めて定格表示の電力が
出力されますが、出力電圧を高めに設定してあると電流は定格時とほぼ同じで電圧のみが下がった状態となって本来太陽電池の持っている能力の半分近くしか利用されていないのが現状です。この太陽電池とバッテリーの電圧を一番出力が大きくなるように仲介することで太陽電池の持つ本来の能力を引き出します。
(MPPSでは通常と反対に太陽電池の出力電圧をバッテリー電圧より低く設定する必要があります)

MPPT(最大電力点追尾装置)とは、太陽電池、風力発電、水力発電など不安定な発電電力を常に最大効率で電力を引き出す電子回路のことで、出力を測定しながら出力が最大になるようにマイコンでちょっと複雑な制御をして、発電機を常に最適電圧で運転出来るよう、様々な方式が考えられています。
 一般の屋根の上の太陽電池は制御ボックスの中にこの回路が入っていて、曇りでも太陽光のエネルギーを最大限取り出すように動作しています。
 その効果は曇りの時はMPPTのあるなしで2-3倍の違いがあり、雲の多い日本ではその効果は非常に大きいと言えます。
ただし、太陽電池の一部が陰になったりすると発電能力は一挙に下がり、MPPTの制御法によっては全く発出来なくなってしまうこともあります。

風力発電でも、風車の回転数がその時の風の最適回転数になるように制御して、風のエネルギーを最大限取り出す工夫がされています。
多くの微風でも発電可能とされる風力発電機は、MPPTの効用であろうと考えられます。
大型の風力発電機は羽根の角度を最適に保ち同様の効果を得ています。
また、燃料電池においても同様の出力特性があり最適な発電には特性を制御が必要となります。


これまで複雑制御でしか実現できなかったため、小型機器では単純に太陽電池の定格出力電圧を高めにして、効率を犠牲にして来ました。

MPPSは従来の複雑な制御をすることなく、MPPTと同じ効果で、しかも従来のMPPTがゆっくりした変化にしか対応できなかったものがリアルタイムで制御可能になりました。

この効果は、低コストで実現でき、小型機器に利用する太陽電池の面積を小さくし、移動中の激しい光の変化でも十分な能力を発揮します。しかも十分自身が作動する電力もごく僅かなので曇りで発電量がごく僅か(μAレベル)になっても作動し続けます。

5cm角の太陽電池から直接LEDに接続した物とMPPSを介して接続した物は、蛍光灯の元でもLEDの明るさが桁違いに違います。
段々遠ざけて直接接続でLEDが点灯しなくなっても、MPPSを介したLEDはまだまだ点灯します。
これら簡単な実験でも確実に太陽電池の出力が上がっていることが解ります。
 だから明るい室内なら携帯電話ぐらいは充電することも可能になります。
※コンピュータ制御のMPPTではコンピュータの自身の消費電力で僅かな電気では作動しません


 疑似太陽電池電源追加しました 2007/8/7  
 自作風力発電機実験データ  2007/9/12
簡易MPPT 項目削除 2007/11
MPPS ソーラーチャージャーの実出力動画  2010/6/19 youtube UPしました。



ちょっと解説      太陽電池も風力も低コスト投資でCO2発生抑止に効果有り

太陽電池  太陽電池は光の強さによって電力を取り出す電圧によって電流が違い、この電圧のコントロールによって
全く発電出来なかったり、最大効率で発電出来たりします。
 大まかに代表的な以下の曲線のような特性があり、出力電圧を上手くコントロールすると太陽電池の持つ発電能力を100%発揮できます。また燃料電池でも同様の特性が有りますので対応が可能となります。


※図が正確では有りません・・・

また、温度により影響があり一般的に温度が上がると発電効率が下がります。(例外もあり)

この他、太陽電池の構成の仕方で電気的に直列か並列か、一様に光が当たるか
(一部でも陰が出来ると極端に発電効率が落ち上記の特性が崩れ、電力曲線の山に谷ができて出力電圧を上手くコントロール出来なくなり、極端なときは、晴れていても全く発電できないと言うこともあり得ます)

だから、電池を多く付ければ多く発電出来るとは限らないのです。
このような不具合を一番少なくする方法は、一枚のパネル毎にMPPTを分散させて制御することで防ぐことが出来ます。
(理想的にはPVセル毎に付ければ一番良いのですが・・・・)
またバッテリーに充電したり、電柱の電線に電気を返したりするためにPVセルを沢山直列に接続して電圧を上げていますが
一部の太陽電池が陰になった場合、太陽電池自身の抵抗(電熱線と同じ)となり、発電した電力で自分を発熱させて効率を落としてしまいますから、出来れば、並列に接続した方が理想的です。
※厳密には太陽電池セルは発電しないときはダイオードの逆向き接続と等価となり単純な内部抵抗以上に電流が流れ難くなります。
 理論参考ページ(ウィキペディア) ダイオードと並列となる抵抗Rshが大きい方が効率は高くなるが、一部のセルが発電しないときはより抵抗が大きくなるので
効率の高い太陽電池ほど部分陰による全体の発電効率の低下が顕著となると言える。



MPPT装置は高価で自己消費電量も多いため、小型の太陽電池には殆ど用いられていません。
しかし、MPPSはその欠点を克服しました。
充電量が足りなくて太陽電池を倍の面積にするより、MPPS回路を付加すれば同じ面積で出力が上がり、太陽電池を増やすコストで回路のコストは吸収されます。 太陽電池のために筐体を大型化する事も必要有りません。

MPPT制御していない一般的な太陽電池機器の宣伝広告の見方として
曇りでも発電します=晴れの時は太陽電池の能力を犠牲にしています。
大出力○○W太陽電池=太陽電池の最大出力のことで実際に充電できる電力ではありません。
(通常は直射日光でも半分程度で、屋外(窓などない)直射時(太陽に向けたとき)にだけ、バッテリー電圧にてほぼの定格電流が流れます)
高級アモルファス=値段からすると 単結晶>多結晶>アモルファスとなり、効率も同じ順序です。
(アモルファスは温度が上がっても発電特性が減少しにくいので耐熱性は有ると言えますが元の効率が良くないので単結晶に勝ることはないです)

これら言い方を変えれば欠点になるなるようなうたい文句をMPPSは解消することが出来ます。


風力発電   風力発電は原理的にはモーターを逆回転させて電気を起こしていますから、前記太陽電池とは全く違うのですが、
回転する羽の形状によってその時の風により最適な回転数が存在します。(多くの大型発電機は羽の角度を変えてこれを調節しています)

風の強さを太陽の光の強さと考えると、太陽電池の特性と似たようなものになり、大まかには同じ原理で違いは、
光は急に止まれますが、羽根は車と同じで急に止まれない、回らないことです。
また、太陽電池の場合は真っ直ぐな直流ですが、風力などの発電からの出力は家庭用電源みたいな交流またはそれを整流した
波打つ電流で有ることの違いが有りますが、発電電力を見ながら電圧コントロールすれば、ほぼ同じなのです。

最適回転数より回転数が低い場合、電圧をコントロールして負荷を少なくして回転を上げる。
回転数が高い場合は負荷を多くして羽根にブレーキをかけて回転を遅くする。
これの繰り返し制御で一番(回転数×負荷)動力の最大点(最大電力点)にコントロールします。

これで、機械的な動作なく、ピッチコントロールと同等な効果が発揮されます

※まだ実験実証はしていませんので、悪しからず願います。
(していただきました)

また福次効果として、町中で羽根の回転数が上がり過ぎての騒音問題などが防ぐことも出来ます。
バッテリーに充電出来ないような電圧でも昇圧型MPPTなら十分充電することも出来ますし、
送電電圧を上げることが出来るので、長い電線の電力損失も少なくできます。

もちろん同様の発電機構である中小水力発電、波力発電、人力発電等にも使えます。
(燃料電池にも対応出来るはずです)

等々・・・ 簡単な電気回路ですがメリットは大きいです。

米国で急成長のマイクロインバータ:MPPS回路の本来の使い方ですが・・・
(2015/6/27 村田製作所が米国製より高効率)